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2024/07/02(Tue)06:47
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2009/09/27(Sun)23:22

『590円で幸せが買えるんですか?』

芳文社 『コミックギア 前編』



 突然だが今、ボク、鴛鶯鸚哥丸 秀はとてつもなく悩んでいる……。
こんな事を言うと、デリカシーの欠落した知りたがり尻軽Girl達が『なぬなぬ!? 秀ちゃんは、いったい何を悩んでいるの!?と、好奇心マンマンで騒ぎ始める事は間違いあるまい。
Hooh……まったく仕方の無いENGEL達よ……。では少しだけ教えてあげよう。一体、何がボクをこれ程までに悩ませていると言うのか? ヒントは、『コ○ッ○ギ○』……………………そうっ!


『コスってギンギン -ウエイトレス編だッ!!

コスってギンギン 第一巻 ウエイトレス編
コスってギンギン 第一巻 ウエイトレス編
オーダー挿入ります度★★★★☆




なんて冗談を言っている場合じゃないんだ。なにせ今回は、一分一秒を争う緊急事態なのだからね。
率直に言おう。ボクをこれ程までに狂おしく悩ませているもの、それは………………そうっ!


『コスってギンギン -女教師編だッ!!

コスってギンギン 第二巻 女教師編
コスってギンギン 第二巻 女教師編
廊下に勃ってなさい度★★★★★

おぉ、なんとけしからん事か! この見るからにな巨乳女教師が、毎夜毎晩とディスプレイの向こう側から、ボクをいやらしく誘惑してくるんだッ!!

「それじゃあ、ここの答えを……鴛鶯鸚哥丸君、答えてちょーだい」
「えっ!? ええと、分かりません……」
SE:クラス一同爆笑
「もうっ、ちゃんと授業を聞いてたの? 言っておきますけど、ここは必ず試験に出る所なんですからね」
「す、すいません……」
「まったく、しようがない子ね……。それじゃあ鴛鶯鸚哥丸君には、放課後に一人居残りで補習を受けてもらいます」
「えぇっ、そんなぁ……。ボク、今日は早く帰って『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』のために、一時間前から全裸になる予定が……」
「い・い・わ・ね!!」
「は、はーい…………」
「みんなも、ちゃーんと真面目に授業を聞いていないと、鴛鶯鸚哥丸君みたいに、ルックスと軽妙なトークだけが取り得の、パッパラー河合我聞になっちゃいますからね」
SE:クラス一同爆笑
「とほほ……ついてないや……」

~~放課後~~

「それじゃあ、補習を始めましょうか」
「はーい……」
「コラ、やる気を出しなさい鴛鶯鸚哥丸君。まったく相変らずの困ったちんなんだから。…………ふぅ、それにしてもこの教室、なんだか蒸し暑いわねえ……
「あっ、じゃあ窓を開けます」
「いいえ、それには及ばないわ。先生ちょっと脱がせてもらいますから……よいしょっ
「えっ! せ、先生いったい何を……。ちょっとどころか、完全に全裸じゃないですか!?
「あら鴛鶯鸚哥丸君、知らないの? 教師が全裸で教える事によって、生徒達の成績が上がったっていう研究報告があるのよ」
「ほ、本当ですか?」
「去年、マサチューセッツ工科大学の方で発表されたんだから」
「ふむ。ミ、ミャシチュ……、マシェチィ……シェッチュ……工業大学が言うなら本当かもしれませんね」
「じゃあ鴛鶯鸚哥丸君、早速だけれど…………先生を淫数分解してごらんなさい
「えっ!? い、いいんですか先生!?
「うふふ……。サインもコサインもタンジェントも、好きにしていいのよ?」
「で、でも突然言われてもボク……。ええと……、この下の所がθ(シータ)で……この変な部分が……」
「んまあ。どうやら鴛鶯鸚哥丸君は、基本的な所から出来ていないようね」
「ご、ごめんなさい、ボク……って先生!? ボクの手をいきなりそんなトコロに!」
「さあ鴛鶯鸚哥丸君、先生のπ(パイ)の値はいくつ?
「は、はいっ! ええと、πイコール…………おっ、およそ98です!
「うふふ……性・解。それじゃあ、もうひとつ簡単な問題。 x+ン+コ=先生の秘密の部分。この時xの値は……さて、いったい何でしょーか?」
「え、ええと……、え、xイコール……」
「ほらほら、どうしたの。ちゃんと答えられたら、先生にHな代入をしても良いのよ?」
「えぇと……、xイコールxイコール…………ハッ!? せっ先生、分かりました! xイコール――」
「うふふ、xイコール?」


「ギ!」

「そうそう、アルファベットでGWINKOって書いてギンコ……って、それはシティハンター'91のOPテーマを唄っていた歌手じゃないのッ!!
「あっ、いっけねぇ……」
「もう、こんな問題すら出来ないなんて、先生完全に失望したわ! そんないけない生徒は、この黒板用巨大分度器でお仕置きよ! そうれッ!」
「ひああぁっ! ぶ、分度器にこんな使い方があったなんてェー!!
「ちなみにコンパスは……、こーやって使うのよ!」
「うほぉおっ! 円、描(えが)いちゃう! 円、描いちゃうよォー!!
「そしてとどめは、この二枚の三角定規で…………FINI――――SHッ!!
「あひいぃいーッ! 内角の和が180度っ、内角の和が180度ォーーーーッ!!
「うふふ、どーお鴛鶯鸚哥丸君。これであなたも、数学が大好きになったんじゃない?」
「は、はい先生! 数学だけに、ボクこれから家に帰ってMATHを――――」


……って、コラーッ!!

あれほどさっきから緊急時だって言っているのに、いったい何をやらせるんだ!?
まったくキミって人は……、ちょっとモラルが足りないんじゃないのかい!?

だいたい、このウェブログ記事のタイトル部分に、しっかりと記してあるじゃないか。まあ、さすがのボクも、これ以上の脱線は怖くて出来やしないから、今度こそハッキリ言わせてもらうよ。
この鴛鶯鸚哥丸 秀をこれ程までに悩み苦しませる罪なヤツ、それは…………先日芳文社から堂々創刊された話題の漫画誌、『コミックギア』だ!!

コミックギア
コミックギア


創刊以来、インターネットのあちらこちらで、様々な物議を醸しまくっているこの『コミックギア』。実はボク、お恥ずかしながら、色々と躊躇している内についつい買い逃していたんだけれど、昨日ふと気まぐれで立ち寄った場末の書店にて、なんと奇跡的にも売れ残っているのを発見してしまったんだ。
そりゃあ無ければ無いで諦めもつくけれど、いざ目の前に現物があれば、やはり情けなくも未練がふつふつと湧き上がってきてしまうのが人情というものじゃないか。

という訳で今、ボクはこの雑誌を買うべきか否か、非常に悩んでいるという次第なんだ。
「そんなの思い切って買っちゃえばいいじゃん」と、たしかマイクロソフなんとかって言うIT系の会社を経営している知り合いのビルには言われたんだけれど、しかしなかなかどうして、一高校生であるボクには、590円という大金を、見も知らぬ新創刊の雑誌につぎ込む勇気はとても無いのさ。

まあ、身近にいる購入者に試し読みでもさせてもらえれば一番良いのだけれど、しかし周りを見回した所で、この『コミックギア』を購入したと言う猛者は見当たらず。
立ち読みしようにも、書店ではギッチリと団鬼六ばりの変態緊縛が施されているから不可能なんだ。
あぁ、これはもう……、この汚れた都会(まち)で花を売るしか…………。

おっと、待ちたまえ。期待させた所で申し訳無いが、その弐百萬円の小切手は、しまってくれないか。
フフ……残念だけれど、実はボクには虎の子の590円というものがあるのさ。
これはボクが小学生の時、もしもの時の為にと、今は亡き祖母がお守り袋に入れて渡してくれた、本当の非常時にのみ使う事を許される大事な大事な宝物の590円なんだ。
まあ、今回は紛う事なき非常事態に違いないし、使ってしまうのも止むを得まい。この『コミックギア』に、それ相応の価値があるのならば、これにて事件はハッピーエンドを迎えられるのだけれど……。
ではここから、この『コミックギア』が本当に590円を出して買うに値すべきものなのかどうか、じっくりと考えてみようじゃないか。

良くも悪くも、ここまでの反響を呼んでいるというのは、少なくとも今までの漫画雑誌とは大きく異なった物であるからだろうし、それ即ち革新的なオリジナリティを持っているという事に他ならない。
漫画ファンならば歴史的事件の一つとして、このヌーヴェルヴァーヴを浴びておく事は、自らの見聞と視野を広げるのに大きく役立つ事だろう。
だが…………当然の事ながら、面白い面白くないは、また別の話……。

革新的なのは良い事だけれど、やはり第一に面白くなければ悲しい気持ち(Just a man in love)になってしまう事は確実だし、これじゃあ、あの日590円を持たせてくれたお祖母ちゃんにも申し訳が立たない。
ううむ……どうも表紙などを見た限りでは、例えるなら漫画作品内に登場する架空の漫画誌のような、なんとも言えないF級感をPung!Pung!感じてしまうんだよね。『コミックギア』と言う誌名からして、あまりインパクトも面白みも無く、洗練されているとは言い難いし……。

そもそもこの『コミックギア』と言うパッとしない誌名は、一体どういった願いと意味を込めて付けられたのだろうか。
「俺たちは社会の歯車にゃならねェ!」とか、なんだかそんな感じの決意表明?
それとも、この画一化したAT(オートマティック)的な漫画界を、俺の股間のシフトレバーで華麗にギアチェンジ! とかいうカッコいいやつ?

………………まさか。
歯車の『噛み合う』Coming Outをかけて、この漫画誌の発起人でメイン作家でもあるヒロユキ氏が、本場L.A.仕込みのソフト・ゲイである事をついにカミングアウト!ってコト!?
そして正解は誰に聞いたらいいの!?


では、思い切って逆から読んでみたらどうか。
ア、ギ、ク、ッ、ミ、コ………………ん?

アギクッミコ…………アギクミコ…………阿木久美子…………。

  あ    ぎ   く    み    こ
阿木久美子!?




誰だ お前ッ!?







…………気をとり直して、引き続きコミックギアが購入に値するかどうか考えてみよう。
この雑誌の最大の売りといえば、表紙にも大きく書かれている『マンガ誌の作り方変えてみました』というものだ。しかし具体的には、いったいどう変わっていると言うのだろうか?
そこで考え得るものを、ボクなりに推察してみた。

①実は印刷ではなく、すべて手書きの模写。

②正道会館の有志たちが手刀で裁断。

③お婆ちゃんが一冊々々丁寧に、ページを縫い合わせている。

④表紙を貼り付けるための糊を米で代用している。

⑤小売店への配送の車がランボルギーニ。



さあ、果たして上記の中に正解は幾つあるだろうか?
だがまあ、もっと根本的な部分を変えているという可能性も無くはな……………………ハッ!?

ま、まさか……。フフ……いや、まさかね…………。
ぞうさんのうんちで作った紙というのがあるけれど、この『コミックギア』に使われている紙の原料は、全てソーラちゃんの様な美少女達のうん………………おいおいおい


(は)むな食むなッ!!


漫画タイムきらら 2007年10月号表紙
ソーラちゃん(ドージンワークより)




Hooh…………まったく勘弁してくれたまえよ。これじゃあ芳文社が食糞者に――――などとうまい事を言っている場合じゃないッ!
いいかい、こうしている間にも、ボクの『コミックギア』が、どこの馬の骨とも知れない輩の手に渡ってしまうかもしれないんだよ!? 状況をわきまえたまえ!!
もしくは、女装してワキ間に挟んでくれたまえッ!!


ううむ。やはりダメだね……。
ボク一人で悩んでいても、購入の決定打たるものを見つける事は難しいみたいだ。
という訳で、このウェブログを見ているキミよ。果たしてボクが『コミックギア』を購入すべきか否か、どうかキミの考えを聞かせてはくれまいか?
今回はそれによって『コミックギア』の購入如何を最終決定しようと思うので、是非ともキミの貴重なご意見をDong!Dong!寄せてくれたまえ。この鴛鶯鸚哥丸 秀、その時が来たら直ちに件の書店へGO!できる様、四六時中590円を握り締めたままで待たせてもらうよ。

だがくれぐれも…………、

『あたいのマニュアルギアも、秀ちゃんの太(ぶっと)いシフトレバーで切り替えて――』
的なメールは無し、だゼ。




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2008/01/31(Thu)22:45

『ANAL The ORIGINATION』

天野こずえ 『ARIA』



 このウェブログでお送りする漫画紹介記事の二発目は、いま何かと話題の『ARIA』についてだよ。
 真意の方は定かでないけれど、
『マッグガーデンという会社そのものが、このARIA一作によって支えられている』
とまで噂されるこの作品。その人気の程は、『ARIA The ANIMATION』『ARIA The NATURAL』、そして現在放送中の『ARIA The ORIGINATION』と、三度に渡ってTVアニメ化されている事実からも、十分図り知ることができるよね。

 フフ……この流れでいけば、更に四作目として『ARIA The EXTACY』が製作されるのも、もはや時間の問題と言っていいだろう。
 個人的には是非ともアリスちゃんから、オールを使ったでっかいスパンキングを戴きたいんだ。
『このでっかいウジ虫!』
『でっかい人間産業廃棄物!』と、ボクを口汚い言葉で罵りながらネ。そして、
『でっかいゴミ箱め、私の汚れた靴下を喰らいなさい』
の台詞とともに、口の中に足を捩じ込まれたいんだよ! ああぁ…………たまんNICE DAY!!

 …………さて。天野こずえ氏による原作コミックは、エニックスから刊行されていた少女向け雑誌『月刊ステンシル(現在は休刊)』で、2001年に『AQUA』のタイトルでスタートし、故あって現在はその名を『ARIA』に改め、マッグガーデン刊の『月刊コミックブレイド』誌上で看板作品の座を不動のものにしているんだけれど、その連載が次号で遂に最終回を迎えるという事で、読者が予想だにしなかった怒涛の展開とも相まり、いま作品史上最高潮の盛り上がりを見せているんだ。
 もちろんボク、鴛鶯鸚哥丸 秀もこの作品が大のお気に入りで、コミックスの帯に記されていた、
『ヒーリングコミック』
の表記に惹かれ、いわゆる表紙買いをした結果、まんまとハマッてしまったというクチなのさ。

 とにかくこの『ARIA』という作品を読んでいると、自分の周りを目まぐるしく取り巻いていた筈の時間の流れが、いつの間にか優しくゆったりと変化したように感じられるんだよね。
 最近では四コマ漫画を中心として、女子高生たちのゆるい日常をまったりと描く癒し系作品的な物が多く登場しているけれど、上に述べたような体感時間の遅緩化や、不特定多数を対象とした心の浄化、昂ぶった精神の抑制化という点に於いては、この『ARIA』に匹敵するような作品は未だ現れていないのではないだろうか。
 まあ、それも仕方あるまい。なぜならば、装備している武器の数と、そのレベルが違いすぎるんだ。

 例を挙げれば、
・根幹から、少女向け雑誌の掲載作品という意識の中で構築されているだろう事。
・女性作家らしい清涼感のある絵柄。
・飄々とした大らかな性格の登場人物たち。
・読み手を別世界へと誘ってくれる、美しくも妖しく、不思議だけれど懐かしいような街並み。
・未来の火星を舞台にしたSF作品であるにも拘わらず、各季節を鮮やかに浮き彫らせる自然物や風物詩の数々。
・作者である天野氏が癒しを描くために駆使する、『効果線や動的記号をできるだけ抑える』、『一コマで描ける内容を、複数のコマに分けて意図的にテンポを遅らせる』、『セリフの無いコマを挟み込み静寂を表現する』、『フキダシの面積に対して文字を小さくし余白を多くとる』といった数々の漫画技法。

 その他にも多種多様なファクターが無理なく絶妙に詰め込まれて、この『ARIA』というひとつの作品を作り上げているんだもの。そこから生み出される効能たるや並じゃあないよ。自ら『ヒーリングコミック』を名乗る帯の文句も、決して大仰じゃあないのさ。

 が、しかしっ!

 それ程の作品でありながら、悲しきかな、ボクが心の芯まで癒されるという事はなかったんだ。 
 とある……、ひとつの困った描写のせいでね。
 これまで密かに思い悩んできたけれど、アリシアさんの結婚騒動によって世の中が世紀末並に騒然としている今、そんなどさくさに紛れて書き放ってしまおう。なぜボクが、この最強のヒーリングコミックと言っても過言ではない『ARIA』で癒されきる事が出来なかったのかを!!

 それは…………、

 ANALだッ!




 ま、待ちたまえ、これは決して猥褻な意味で言っているわけじゃあないんだ。
 今までにボクが、一度たりとも悪戯に下品な妄言など垂れ流した事があったかい?
 いいかい、これはとても重要な問題なんだよ。

 原作コミック、またはアニメのどちらでも構わないが、ご覧になった事のある諸君はご存知であろう。
 何とこの『ARIA』、一般層向け作品であるにも拘らず、終始ANALが丸出しなんだ!!

 おっと、これを聞いて『こうしちゃいられないZッ!』と書店へDASHしようとしている『ARIA』未見のキミよ、待たれいっ!
 フフ……ANALとは言っても、別に美少女キャラクター達がANALを見せているワケじゃあないんだ。
 えっ、じゃあ一体、何者がANALを丸出しにしているのかだって?
 Hooh……まったく仕方がないね。ではそんな未見野郎でANALフェチのキミに配慮して、ここで一旦『ARIA』のストーリーを簡単に説明させていただくとしよう。

 この『ARIA』という作品は、観光用のゴンドラを操舵する『ウンディーネ』と呼ばれる乙女達を描いた物語で、彼女たちが所属する各々の会社では、古くからの風習(これからする話を踏まえれば、むしろ因習かな?)により、あくまで肩書き上だけれど、猫を社長の役職に据える事が慣例となっているんだ。
 ご多分に漏れず、主人公の灯里が所属するARIAカンパニーでも、アリアの名を与えられた猫が社長の座に就いているわけなんだけれど…………、
 こいつが問題なんだ!!

 そう、この火星猫(人間並みの知能を持つ、大型の猫)のアリア社長が、終始ANAL丸出しなんだよ!

ARIA 第1巻41P

 Ah My Goddess! (一体、なんてこった!)

 この鴛鶯鸚哥丸 秀、『ARIA』を読んでヒーリングの効果を賜ろうとしても、隙あらば御褒美とばかりに披露される猫のANALのせいで、いつも逆にストレスすら感じてしまうんだ。

 いったい作者である天野こずえ氏は、何ゆえ猫にANALなどを描き入れてしまうんだい? もちろん生物学上必要不可欠(ケツだけに)な器官だという事は分かっているが、しかしわざわざ描写する必要なんてどこにもないじゃないか。
 ボクのように、ANALが描かれている事に異論を唱えるハンサムは居ようとも、描かれていない事にクレームを入れるソフィスティケイテッドな輩はまず居ないだろうし、描かずに省略してしまえば、この地球(マンホーム)が今より素敵に満ち溢れるであろう事は明らかなのに…………。

 もしやこのANAL、かなりの愛猫家として有名な天野氏が仕掛けた、『ANALくらいで拒絶反応を示すような、猫に愛情の無い読者は切り捨てさせて戴く』という、ちょっとしたハードルなのだろうか?
 あるいは猫好きの人たちにとっては、そのANALのプリーツすらもまた、愛でるために決して欠かす事のできない大事な猫要素だったりするのかな?

 残念ながら、猫に対して並程度の愛情しか持ち合わせていないボクには、必要性の無いANALを描写するという理由がさっぱり掴めなかったのだけれど、今このウェブログをごらんのキミはいかがだろうか?
 では、その謎を更に深く追求していくために、天野氏と猫のANALの関係について、天野氏の過去の作品を振り返りながら考えてみるとしよう。

 こちらの画像をご覧いただきたい。

夢空界 125P

 これは天野氏が、デビューの翌年である1995年、つまり今から十二年前に『増刊フレッシュガンガン』にて発表した『小さな聖夜(イブ)※短編集 夢空界収録という作品の一コマである。
 この作品は、『ARIA』に登場するアリア社長のモデルとしてもお馴染みの、天野氏の愛猫アリアを擬人化して描かれた作品だと思うのだけれど、この時点で既に、猫たちのANALは惜しげもなく丸出しなんだ。
 ここでそのANALが、現在と同じく×のような記号をもって表されているという点に注目されたい。

 この事から推察できるのは、天野氏が猫のANALに対して特にフェティシズム的な、或いは執着的なこだわりを持っている訳ではないと言う事だ。
 えっ、何故言い切れるのかって?
 例えそれが何であれ、強いこだわりのある対象物ならば、その描写を日々極めんとするのがプロの漫画家というものさ。だが天野氏は、当時と比べて画力が格段に上達しているにも関わらず、未だに変わらぬ姿のANALを提供し続けているんだよ? もしも彼女がANALに強いこだわりを持ちながら現在まで描き続けているのならば、そこに僅かなりとも進化が見られないのは、おかしいじゃないか。
 …………それとも。
 ま、まさか×こそが、天野氏が早くにして行き着いた至高のANAL描写だという事なのか……。

 前者だとすると、もはや猫を描く際の自然な手順のひとつとして、特に何の疑問を抱くでもなく、ちょっとしたおめかし感覚でANALを描いているという事だ。
 もし、後者ならば…………もはや、ボクごときの敵う相手じゃない……。

 しかしまあ、天野氏がいかな理由でやらかしたのであれ、既にANALは描かれてしまっている訳で、氏や刊行元であるマッグガーデンに何を訴えようと、もはや後の祭り……いや、ANAL祭りだからね。ボクが『ARIA』のヒーリング効果を全身でバキバキに感じる為には、このピンチをうまくチャンスに変換する様な革新的打開策を打ち出すしかないんだ。

 えっ、一体そんな策が有るのかって? 確かにその疑問は至極ごもっとも。今のボクと同じ状況に置かれた場合、きっと大多数の人々は『泣き寝入り』という、最も惨めなコマンドを選択してしまうだろうしね。

 だが!
 ボクがこの程度で敗北を喫する様な美少年じゃないのは、キミ達が一番よくご存知のはずだよ?
 フフ……そう。その“まさか”さ。

 聞いて驚く無かれ。ボクはたった一言、とあるワードを導き出す事のみによって、この淫惨極まる難事件をズルリと解決に至らしめてしまったんだ。

 おそらくキミは今、WHAY? 秀ちゃんは、いったい何を言っているの???』と思われた事だろう。次元が違いすぎて理解が追いつかないのも分かるが、まったくもって言葉の通りなのさ。
 信じられないかもしれないが……。この鴛鶯鸚哥丸 秀、狂おしいほどの情熱を糧に壮大なる探求を重ねた結果、ついにアリア社長をはじめとする猫達のANAL描写を全肯定した上で、更には猫好きな読者たちの何倍も『ARIA』のヒーリング効果に与かれるという、夢のようなワードを導き出してしまったんだよ!!
 えっ、どんなワードか聞きたいって? それは構わないけど、でも…………、
 何が起きたって責任は持てないよ?(同意するならば↓をマウスで反転だよ)

 『アリスちゃんのANALも×なんじゃないのかい?』

ARIA 第5巻56P
アリスちゃん(14)

 ボクは生物学に精通している訳じゃないし、特に詳しく見比べた事は無いのだけれど、おそらく人のANALも猫のANALも、形状的にそれ程の違いはないと思うんだ。
 つまり、天野こずえWORLDに於いてのANALというモノはこれであり、
ARIA 第1巻105P
だからして、同じようなのがア、ア、アリスちゃんにも―――――――― 否ッ!!

 ボクらが見ていた×は、実はアリア社長のANALなんかじゃなく、何らかの理由で光の屈折と空間のねじれが生じだし、それらの影響が奇跡的な状態で重なり合った結果、偶然アリア社長の臀部が受像機の役割となって、そこへ常時アリスちゃんのANALをリアルタイムで映し出すようになってしまったのである、と考えれば科学的にも説………………ああっ、も、もうダメだぇーーッ!!


カーソルを合わせるなんて無礼じゃないかい?




 フフ……という訳で、こうして大胆に視点を変える事によって、このARIAにおけるANAL騒動は一件落着という運びになったのさ。でも今更こんな事を言うのもなんだけれど、結局のところANALがあろうとなかろうと、作品の本質的な素晴らしさにまでは影響しないのだけれどね。
 ところで『ARIA』という作品の性格上、今回のボクの話に不快感を覚えた人がいるならばSORRY寺西。
 だけれど、あまりこういう視点で語られる事もないだろうから、新人ウェブロガーらしい冒険心はあったと思うんだけれどいかがだろうか?

 まぁ……さすがに中盤あたりで、『ボクは一体何を書いているんだろう……』とは思ったけどね。








このウェブログへのリンクが自由かだって?
フフ……、だが一体、自由とは何だか、キミ考えた事はあるかい?
おおリバティー、アビスの深淵にも、エデンの果てにも、ボクにはそれを知る事はできない。
しかしながら、この身が薔薇の茨に巻かれようとも、また月の光に蝕まれようとも、
彼の人の存在こそあれば、ボクの心はいつでも自由に羽ばたけるのさ。
I'm dancing is yourself won't be freedom
I'm dancing is yourself won't be freedom
I'm dancing is yourself won't be freedom

ボクこそが自由、ボクこそがリバティー、ボクこそがフリーダム。
フフ……そんなわけで、リンクは「FREE」さ。


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