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2009/05/25(Mon)22:59

『秀ちゃんの春日部探訪記』

美水かがみ 『らき☆すた』



 埼玉県の東のはずれに、春日部(かすかべ)という町がある。
 先ごろの社会的とも言える『らき☆すた』ムーブメントによって、アニメファンにとっては、もはやお馴染みの地名なのではないだろうか。
 特にボクなんかは、春日部から目と鼻の先にある学校に通っているからね。まあ、この町がこういった形でフィーチャーされる事には、非常に感慨深いものがあるのさ。

 …………しかし。
 つい先日、ボクはこのパッとしない地において、決してあってはならない恐ろしい事件に巻き込まれてしまったんだ。実はこれからその事について話そうと思うのだけれど、あまりにもドラマティックなエピソードだから、もしやハリウッドから実写映画化の話が持ち上がるかもしれない。
 その際、鴛鶯鸚哥丸 秀役を演じるキャストには、ユン・ピョウ氏を強く推薦させてもらうよ。

 先に、あえて結論だけ言っておこう。
 この春日部という魔地では、ボクらが持っている常識なんて一切の意味を持たなかった、と。


 とある放課後の事。
 ボクと、そして他に友人二名は、所属する同好会の活動(詳しい事はナイショ)の為に、東武野田線という路線の電車に乗って、数駅離れた春日部へと向かった。
 思うに、電車の中というのは社会の縮図そのものだね。こんな短い列車の旅といえども、やはりこのボク鴛鶯鸚哥丸 秀、周囲からのねっとりとした熱視線によって滅茶苦茶に蹂躙されてしまった。
 直接的な接触こそ一切無かったが、老若男女入り乱れたいやらしい眼差しは、どんな性的行為よりも猥褻で、また無言なだけに乱暴で重圧的だ。

 ああ、聞こえてくるよ……。
 女子小学生、サラリーマン、男子学生、主婦、はたまたご老人、欧米人の女性、果ては乗務員に至るまで、乗り合わせた民衆達が、ボクに向かって視線だけでこう唱和している。

『脱ーげ! 脱ーげ! 脱ーげ!』


 くっ……、何て理不尽なリクエストなんだ……。
 ああ、たった十分にも満たない電車の旅が、ボクにとっては数時間にも感じられたよ。あの状況下で貞操を守りぬけたのは、ボクの強靭な精神力の賜物か、はたまた奇跡としか言い様がないね。
 だが、それでもやはり無傷とはいかなかったよ。こんな話をして、サービスというわけではないのだけれど…………フフ。実は緊張のあまり、下の方がもよおしてきてしまってね。
 そんなワケで、無事に降り立った春日部の駅でレストルームを借りる事にしたのさ。

 たどり着いたレストルームは、駅舎自体が古い建物である為なのか、それともその時が偶然そうだっただけなのかは分からないけれど、あまり衛生的と言える状態ではなかった。
 まあ、a little waltzの方だし、利用する時間など袖振り合うようなもの。ほんの一時我慢すれば済む事なので、そこまで気に病みはしなかった。
 それに、ボクの体を巡って精製された幸せの素を一たび振り撒けば、どんな荒廃した土地でも見る間に浄化され、そこに小鳥は詠い始め、花は咲き乱れ、悲しみに沈んだ子供たちには笑顔が戻るだろうしね。

 まあそんな風にして、この他愛の無い一時のブレイクタイムは平穏に過ぎると思われた。
 しかし! その時とんでもない事態が起こったんだ!

 な、なんて事だい! ご陽気に開け放された個室の便器の中に、ごきげんだぜっ!丸々鎮座ましましていたのだ!
 Ah My Goddess!(一体、なんてこった!)

 心躍らせながらこの春日部の町にやってきてみれば、僕を出迎えたのはレイを持った美女でも、瑞々しいフルーツでも、ましてや『らき☆すた』のキャラクター達でもなかった。
 あろう事か、Presented by どこの馬の骨とも知れない輩ごきげんだぜっ!だったんだよ!

 ああ、何というダイアモンド☆フユカイ!!
 誰だい! 一体これは誰の差し金なんだい!?
 春日部市の行政は、本来ならば町をあげてVIP待遇を施すべき男、この鴛鶯鸚哥丸 秀を、ウェルカムフルーツならぬ、ウェルカムごきげんだぜっ!で出迎えるのかい!?

 ムムム……これは戦争だね、戦争なんだね!?
 春日部市は我が鴛鶯鸚哥丸家に、宣戦を布告するという事なんだね!?
 フフ……いいだろう、こいつはとんだパールハーバーだ…………。

 さぁ! 懺悔の時間だよッ!!








 …………ハッ! ボクはいったい何を!?
 思わず誰も居ないレストルームで、五分弱ほどごきげんだぜっ!を怒鳴りつけてしまったよ。
 いけない……冷静にならなければ。
 例えばこんな時、かの名探偵シャーロック・ホームズならばどうするだろうか?
 推理力、洞察力、更には体術に長け、その冷静沈着な思考と行動力で数々の難事件を解決に導いた程の彼ならば、到着したばかりのサセックス駅のレストルームで、ウェルカムごきげんだぜっ!を仕掛けられた場合、一体どう対処するのだろう?

 …………おそらく、誇り高き英国紳士としてこの程度で取り乱す事はなく、アルカイック・スマイルなどを湛えながら、ゆっくりと水洗のレバーをひねるだろうね。
 だが…………それじゃあただの泣き寝入りじゃないか!
 そう、紳士の名を盾にした、事なかれ主義の情けない負け犬さ!
 残念ながら、今年の鴛鶯鸚哥丸 秀は、そんなに甘くないよ……。(く)らえッ!
 『ワイルドを 抑えきれない 2009(トゥーゼロゼロナイン)

 そしてボクは、こういう結論に達した。
 この目の前のごきげんだぜっ!をパウチして家に持ち帰り、鴛鶯鸚哥丸家の科学班によってDNA鑑定で犯人を解析。その身元を割り出し、後日、ボクが自ら処刑ライダーとなって、まだ見ぬこの憎きテロリストの前に現れ報復を行うのだ。
 すわ、ブツをGet A Chance! (by.NORMA JEAN 1990.04) しようとしたその時だった……。

 かすかべぇー、かぁすかべぇーー

 ホームにこだまするアナウンス。……ハッ、そ、そうか!
 ここはあの春日部じゃないか! そして今ボクがいるのは、あの愛らしい『らき☆すた』のキャラクター達が、毎日のように通学で利用している春日部駅。そのレストルームの中だ。
 ここでひとつの仮説が成り立つ。




 今から数十分前のことである。
 学校から駅へと向かうバスの中で急激にもよおし始め、辛抱きかなくなってしまったかがみんは、春日部駅へと到着するなり、すぐさまレストルームへと駆け込んだ。
 だが、何という事だろう……。その時、女性用のレストルームはすべて使用中。
 激しく糞慨……いや、憤慨するかがみん。
「ハア、なんでよ!」
 狭い室内に、いつもの決めゼリフが空しく響いた。
 そんな間にも、彼女の脱糞メーターはギリギリと限界に達しようとしている。もはや一刻の猶予も許されない状態だ。
「ハァ……な、なんでよ…………」
 あまりの絶望感に、膝から崩れ落ちそうになるかがみん。危機は容赦なく、怒涛の勢いで迫ってきている。曖昧3センチ、接近3ピクト、そして……便意は、もはやその域に達しようとしていた。
 ホーム上では、親しい友人達や血を分けた実の妹が待っている。かがみんがこんな状況に陥っているなどとは露ほども知らずに……。
 どうあっても、このままもってかれる訳にはいかない。よしんばそんな事になってしまったならば……。
 こなたには、間違いなく卒業までネタにされ続ける事だろう。みゆきさんは、あれやこれやとフォローを入れてくれるだろうが、その眼鏡の奥の瞳は、(お恥ずかしい人ですこと……)と侮蔑してくるに決まっている。
 つかさは……、誰よりもつかさにだけは、そういった惨めな醜態を晒すわけにいかない。そんな事になってしまったら、もう姉の威厳を振りかざせなくなってしまう。
 ぐるるるる……。
 腹部が獅子の咆哮にも似た唸りをあげる。
 顔には脂汗の玉がビッシリと浮かんでいるのが自分でも分かる。
「ハア…………、なん…………で……ょ…………」
 もはやこれまで、あとは猫がニャーと鳴くのを待つばかり。
 タイトでキュートな括約筋が、遂に降参の白旗を掲げんとした…………その時である!
 極限状態に追い込まれたかがみんの頭脳に稲妻のような閃きが走った。
「ハッ、そうよ! 男子トイレがあるじゃない!」
 この際ジェンダーなど気にしておられるものか、二十一世紀なんだもの。
 ああ、もう他に何も考えられない!
 かがみんは白んでゆく世界の中で、男性用のレストルーム(つまり今ボクがいるココ)に向かってセーラー服をひるがえした。
 YES! 運良く誰もいない。夢中で個室に駆け込む。
 ドアを閉め、しっかりとロックを施し、腰を下ろすと同時にスカートとショーツを開放。
 そして一気に――――――――――――







 ………………………………。
 全てが終わったかに思えた…………。
 だが、いけない。
 ここは本来、決して自分が立ち入る事の許されない、男性用のレストルームなのだ。いわんや他の利用者でも入ってこようものならば国際問題にすら発展しかねない。
 逃げよう!
 とにかく、この禁猟区(タブーエリア)から一刻も早く抜けだそう!
 Hurry up! かがみHurry up!!
 マッハで必要最低限の事だけを行うと、そしてかがみんは転がるようにレストルームを飛び出した。
 Yes! Nobody Yes!! 
 かくしてかがみんは誰にも気付かれる事なく、この放課後の一大ミッションを見事コンプリートしたのである。

 「あれぇ~、かがみ遅かったじゃーん。もしかしてェ、大っきい方だったのカナwww」
 すっきりとした顔でホームに現れたかがみんを、こなたがニマニマと笑いながら揶揄(から)かった。
 「ハア、なんでよ! あんたと一緒にするな!!」
 かがみんが先ほどの脱糞に負けるとも劣らない、勢いのあるツッコミを見事に決めると、風薫る五月の澄んだ空に、いつもと変わらぬ少女達の笑い声が響いたのだった。


-了-



その時に流し忘れたウンコに違いない!!


 フフ……そう考えたら、ボクの心はらっきー☆ちゃんねる。
 これはボクとかがみん、二人だけが知る秘密なんだね。そしてボクは、気付けばアルカイック・スマイルを湛えながら、何事も無かったかのように水洗のレバーをひねっていたというワケ。

 以上が、謀らずも聖地巡礼記となってしまった今回の春日部探訪のレポートである。




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2009/05/01(Fri)00:58

『ウェブログ炎上!? 罪深き美少年は
               ローズフレグランスの香り の巻



 先日、ボクが通っている学校近隣の、とある衣料品店が閉店撤退していた。
 個人が営んでいるお店ではなく、全国にチェーンを展開する大手アパレル企業の一支店で、店舗の規模もそれなりに大きなところだったのだけれど……。

 実はボク……この店舗の撤退について、ちょっとした心当たりがあるんだ。
 もしやそれを告白する事によって、いま巷でムーヴメントのウェブログ炎上なる事態が、当『2年C組学級委員長 門前寺明子のオタク撲滅日誌』に巻き起こってしまうやもしれない。
 だが、きっとボクのグルーピー達が望んでいるのは、いつだってありのままのネイキッドな鴛鶯鸚哥丸 秀のハズで…………。

 そうして自分なりに色々と熟考を重ねた末、ボクは今回、ウェブログ炎上も辞さない覚悟で、自分が不覚にも犯してしまった消せない罪を、この場で告白させていただく事に決めたんだ。
 あぁ……、今思い返してもあれは本当に……。そう、惨劇としか表現しようのないものだったよ。
 このボクがたった一人の暴漢によって、完全に(なぶ)られてしまったのだから…………。


 話は四ヶ月ほど前にさかのぼる。まだまだ人々はニューイヤーという祭りの余韻に浮かれ、冷え切った風が我が物顔で街角を吹き抜ける、そんな真冬のとある日の出来事だ。
 ご存知の通りこの鴛鶯鸚哥丸 秀、おなじみの学生服はもちろんの事、カジュアルな私服から、フォーマルな正装、コケティッシュでお茶目なパーティ衣装や、ちょっぴり過激で扇情的なステージコスチューム、それからパジャマ、靴下、レインコート、ハットの類、そして…………フフ。
 みんなが興味マンマンのアンダーウェアに至るまで、普段身に着けている物のほとんどは、ボク自らデザインして有名メーカーに仕立てさせた特注品なのだ。

 けれども放課後、ボクは同じクラブの友人たちに付き合うという形で、ひょんな事から件の衣料品店に赴く事になったのさ。
 そのお店はメインターゲットが比較的若年層に向けられていて、店内にはいかにも非高級な素材で作られているであろう、見るからにチープな衣服たちがたくさん並べられていた。価格も一万円を超える様な物はあまり無くて、まあ常並みの高校生には、これ位のお店がうってつけなのだろう。

 けれど、その商品郡のあまりのキッチュさに、ボクのハートは逆にPing! Ping! 反応(き)てしまってね。 (ふむ、たまにはこういう所で衣服を調達するのもアリかもしれない) なんて思ったのさ。
 …………しかし、これが全ての悲劇の始まりだったんだ……。

 ボクが商品をもの珍しげに物色していると、すわ二十台後半と思しき、細身で少しばかり気の弱そうな、分かりやすく例えれば蜉蝣(かげろう)チックなメンズが、「お客様、何かお探しでしょうか?」 と声をかけてきた。
 どうやら店員らしい彼の全身には貧弱さがバキバキに(たぎ)っており、お店のロゴ入りエプロンの紐が今にも撫で肩からズレ落ちそうで、そのシルエットは、なんとなく半分に割ったパピコを連想させた。
 まあ、お恥ずかしながら、ボクは一般の人達がする様なファッションってあまりよく分からないからね。良い機会だし、彼にコーディネイトをお任せする事にしたのさ。

「うむ、そうだね。では防寒に優れた物を――」
 そんなボクの言葉が言い終わらぬ内に店員氏、その細い両の眼(まなこ)ハッ!と見開き、青ざめた顔に驚愕の表情を浮かべながら、こう戦慄(わなな)いたんだ。

「えっ! ご、強姦!?」


 違うッ! 強姦じゃないッッ!!


 クッ…………、あまりの事にこちらの方が動転してしまったじゃないか。
 まったく、いったい彼はどんなカタツムリ管と思考回路をしているんだ!
 よしんばボクが本物のレイパーだったとて、その時の衣装をわざわざ一地方の衣料品チェーン店従業員に相談するわけがないだろう、モラルをわきまえたまえよ!
 ボクはいったい(なに)ウザーさんなんだ!? えぇ?

 此処はいったい、何ロイトメタルシティなんだいッ!?



 ……まったく、失礼しちゃうニャン!
 そのうえ薄情な事に、その場に居合わせていた友人の一人であるSクンは、「ぎゃはははは! そりゃまあ、お前が言うと大抵の単語は婦女暴行関連のフレーズに聞こえるもんなあ!」なんて笑い転げているし、もう一人の友人Hクンは、まるで 『あの美少年は自分の関係者じゃなかですばい』という風に、他人のフリを決め込みながら、逃げるように店外へESKEPUさ。

 ああ、なんという恥辱!
 搾りたての紳士をギュッと凝縮したようなこのボクが、あろう事かレイプマン扱いされるだなんて!
 これはむしろ、ボクの方が公開レイプされたようなものじゃないか。
 もう、ボクの心のパンティストッキングは、取り返しのつかない位ズタボロさ。
『レイプ魔』のレッテルを焼印でジュウゥ~ってされて、もはやそんな場所になんて一秒たりとも居(お)られるものか!
 そうしてボクは、悔しさに咽び泣きながらセンチメント・エキスプレスに飛び乗って、この身ひとつで悲しみのない街へと旅立ったんだ。

 …………いやまあしかし。
 ここまで書いてふと思ったのだけれど、こんな日常の珍体験的なエピソードをつらつらと書き連ねるだけだなんて、なんだか有閑マダムが暇つぶしでやっているウェブログみたいだよね。
 もしやこの『2年C組学級委員長 門前寺明子のオタク撲滅日誌』に記すような内容ではなかったかな?
 よくよく考えてみると、ここよりもむしろ『大沢悠里のお色気大賞』か、もしくは『実話ナックルズ』にでも送るべきエピソードだったかもしれないね。お目汚しだったならばSORRY寺西。

 えっ、それで秀ちゃんが冒頭で言っていた『消せない罪』って一体何の事かって?
 ……だってあの時、ボクが運命に逆らったりせずに、耐え難きを耐え忍び難きを忍んで、強姦魔1/2の汚名をあえて受けながらも、ちゃんと商品を購入してさえいれば、あの店舗は今ごろ撤退せずに済んだかもしれないじゃないか。

 どうだい、こんなにいけないボクだもの、このウェブログが炎上してしまうのも時間の問題だろう?
 けれどもご安心召され。この鴛鶯鸚哥丸 秀、もはやネットリテラシーの番人と言っても過言ではない存在だからね。そんなボクにとってはウェブログ炎上など、吉原炎上に比べれば大した問題じゃないのさ。

 うむ、罪の告白をしたら何だか気が楽になったよ。ディスプレイの前のみんなも、お家や学校や職場で、己の犯してきた非道い悪事を是非告白してみてね。
 それじゃあ、鴛鶯鸚哥丸 秀でした。 She You Next Time!!








このウェブログへのリンクが自由かだって?
フフ……、だが一体、自由とは何だか、キミ考えた事はあるかい?
おおリバティー、アビスの深淵にも、エデンの果てにも、ボクにはそれを知る事はできない。
しかしながら、この身が薔薇の茨に巻かれようとも、また月の光に蝕まれようとも、
彼の人の存在こそあれば、ボクの心はいつでも自由に羽ばたけるのさ。
I'm dancing is yourself won't be freedom
I'm dancing is yourself won't be freedom
I'm dancing is yourself won't be freedom

ボクこそが自由、ボクこそがリバティー、ボクこそがフリーダム。
フフ……そんなわけで、リンクは「FREE」さ。


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