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2010/01/21(Thu)23:27

『日がな三年ゲーム部暮らし、
       または毎夜女子高生の残り香でエクスタシー。』


祥人 『日がな半日ゲーム部暮らし』



 一時期は混迷を極めた萌え四コマ誌市場も、現在では、そのシェアの過半数をまんがタイムきらら三誌(本誌、MAX、Carat)が、そして残りの僅かを、まんがぱれっとの二誌(本誌、LITE)が占めているという状況ではないかと思う。
 だがしかし実際には、現在、これに加えてもう一誌、明らかに萌え四コマ誌と呼ぶべき第三勢力が存在している事をご存知だろうか? ヒントは『三こすり半劇場以外』。それは………………そうっ!
 それこそが、この『電撃4コマ』だッ!!

代替テキスト

 『電撃4コマ』は、ゲーム情報誌『電撃プレイステーション』の付録であり、複数の作家がゲームに関係していたり、していなかったりする四コマ漫画を連載している小冊子である。
 だが、小冊子と聞いて侮るなかれ。コラムや宣伝記事などの、ちょっとした企画ページを除いた漫画部分だけでも、毎号120~140P(尚、『まんがタイムきらら』誌は平均220P)というボリュームを誇るんだ。こいつは、もはや付録の域を超えていると言っても過言ではないだろう。
 今回はそんな『電撃4コマ』において、そのVOL.1から連載され、以降、看板作品の一つとして輝きを放ち続けていた『日がな半日ゲーム部暮らし』だよ。

  

 2008年に全四冊の単行本をもって完結した、この『日がな半日ゲーム部暮らし』は、とある女子高に存在する、TVゲームをするだけの部活動『ゲーム部』を舞台に、入学と同時に部員となった、主人公みひろの高校生活三年間を描いていくお話しなんだ。
 そしてこの作品内には、みひろも含めて主に八名の女子達がゲーム部員として登場する。まずは、そのゲーム部の面々を御紹介していこう。



  みひろ

 毎日プレステ2(旧型)を持って登校する、元気でおバカな主人公。多くのゲーム哲学を持っており、ゲームに対しては驚くほど真摯。日々ゲームの事ばかりを考えている、本当の意味でのゲーム脳。根が素直で攻撃性がなく、先輩にも後輩にも、温かく見守られる愛されキャラ。たぶん別れ話とかをされても口論をおっぱじめるのではなく、ひとり黙ってゲームをしながら、ポロポロと泣き始めるタイプ。

  かーはら

 みひろの親友で、共にゲーム部へと入部する。ツッコミ役で常識人的な立ち位置には居るものの、広義のオタクとしては、おそらく他の部員達とはケタ違いに濃い。巨乳だが脂肪も多めらしいメスピッグ。たぶん別れ話とかをされたら、相手に暴力的な口汚い言葉を浴びせながら、初代Xboxとかをお構いなしに投げつけてくるタイプ。

  阿佐美先輩

 みひろ一年生時の三年生。自分で切った様な髪型のゲーム部部長。そのポジションはゲーム部における母、というかもはやお婆ちゃん。眉目秀麗に見えて、実はそうでもない。こう言う人にじわじわと罵られながら臀部を蹴られるのが良いんだよね。

  むっちゃん先輩

 みひろ一年生時の三年生。爪白癬の兄がいる男顔の先輩。名前はむっちゃんと言う以外不明。意外に地味キャラで、あまり活躍が見られなかった。卒業後に……、くっ…………。

   加寿子先輩

 みひろ一年生時の二年生。おっとりタイプで料理が得意。見た目の可愛らしさはボク的にNo.1。しかしメインで登場するエピソードは少なく、ゲーム話にもあまり絡んでこない。それ故、地味なおさんどん要員に甘んじてしまうものの、自身の卒業式において驚愕の秘密が発覚。最後の最後で一気に株を急上昇させた。

  あっきー

 みひろ二年生時の新入部員。心配性でデリケート。想像力豊かで、人に気を使いすぎてしまうあまり、精神が追い込まれる事もしばしば。後にみひろから部長の座を受け継ぐ。気弱で友達が少ないくせに、時には手に暴力的な表現~のシールを貼って調子に乗るというお茶目な一面も見せる。

  ユウちゃん

 みひろ二年生時の新入部員。ボクの彼女であっきーの親友。ゲームはあまり詳しくないが、あっきーの付き添いの様な形でゲーム部に入部。天文部と兼部している。前へ前へと出るタイプではないが、しっかりとした性格。体躯は小柄で、運動部員でもないのに刈り上げ。私服姿もキュート。一緒に天体観測したい。

  雪華

 みひろ三年生時の新入部員。初登場回からアクセル全開のとんでもない逸材。キャラの強烈さは作品内でもケタ違いで、その思考回路は常人には理解不能。ゲームに精通している自分の父親が大好きで、『雪華』の名は彼が始めて育て上げたプリンセスの名前からとられたもの。『エロいものでなければエロくなれないというのは間違いではないでしょうか』の名言を生んだ。



 ――とまあ、ゲーム部は以上の様な個性豊かな女の子たちによって、毎年度五人と言う、部活動として認められる最小限度数の部員によって構成されているんだ。

 このゲーム部という一風変わった部活は、とにかく本当に緩くて、ぬるい。
 基本的に厳しい規則や出席義務等はなく、活動と言えば、各々が来たい時に部室へ来て、他愛ないおしゃべりなど交えながら、やりたいゲームをやるだけ。テレビやゲーム機は、部室に備品として常備されており、部費で新しいものを購入したり、もちろん個々が持ち寄る事も可能。寒い季節には、なんとコタツまで設置される。
 夏休みなどの長期休暇中の活動においても、部員同士が適当に連絡を取り合って集まればいいし、強化合宿だって、みんなで学校に泊まりこみ徹夜でゲームをするだけなんだ。

 それでは、ゲーム部による活動の一場面を、ちょこっとだけ覗き見てみよう。

 

 これは『DSのタッチスクリーン画面に映り込んだ顔は、ソフトフォーカスがかかっている様に見える』という他愛もない発見を検証しているシーンだが、こんな一コマだけでも、このゲーム部の雰囲気や空気感を十分に理解して頂けるのではないかな。

 この『日がな半日ゲーム部暮らし』は、実際の連載期間と、主人公のみひろが高校に在学している三年間が、ほぼリアルタイムでリンクしており、彼女の卒業と共に物語も大団円を迎える。その三年間の内で、みひろが突き当たるゲーム以外の切実な問題と言えば、ほぼ受験勉強くらいだ。
 描かれている限りでは家庭環境や家族関係は良好だし、恋愛などとも無縁。またゲーム部は、先輩後輩間も互いに気を使い合う部風の為、ケンカなどのギスギスした事態が発生する事も皆無。

 彼女達ゲーム部が、種々様々な漫画に登場する、あらゆるコミュニティの中でも、トップクラスのぬるさを誇っているであろう事は疑う余地もないだろう。
 そして、そんなぬるさや、少人数制文化部のアットホームな心地良さが、殺伐とした物語を好まないボクの様な人間にとっては、抱きしめたいほど愛しいのさ。

 中には、このゲーム部と言う名詞にダメ人間的な印象を抱き、『女子高校生と言う素敵な時代を、そんな風に過ごすなんてもったいない』と思った御仁も居るのではないだろうか?
 そう、言わずもがなゲームは仮想の世界であり、それにのめり込むという事は、しばしば現実世界からの逃避や時間の無駄遣い、あるいは単純に暗いなどと捉えられてしまう事も多い。しかしながら、青春を盛り上げる為の舞台装置として、一体スポーツや夜遊びと何が違おう。

 このゲーム部の彼女達のように、気のおける同士たちと心から楽しむ事ができ、且つ幸せな体験として記憶されるのならば、それは十分、輝ける青春と呼び得るものになるハズさ。
 どうだい。最終巻の表紙に描かれた、卒業証書を持つ、みひろの晴れやかな笑顔が、きっと全てを証明しているじゃないか。

  

 そんなワケで、この『日がな半日ゲーム部暮らし』。およそタイトルからは想像し難いかもしれないが、学生時代を終えてしまった人にとっては、素敵な青春時代の追体験記としても、なかなか楽しんでいただけるのではないかと思うよ。


 余談だがこのゲーム部、みひろ一年生時には、部員五人の内の三人が常時メガネ。ゲームをプレイする時のみメガネを装着するみひろを加えれば、なんと五人中四人がメガネっ娘という、恐るべきメガネ密度を実現している。
 単行本第一巻の書きおろしページに記されているが、そんなメガネ多人数制の採用は、思わず頷かされる様な、作者である祥人氏の確固とした持論に基づいたのもの。もしキミがメガネ好きを公言している人間ならば、この作品を読んでいないなんて、そりゃあ嘘だぜ。

 また、時にはこの様に、役に立つ豆知識があったり、


 年頃の女の子らしく性欲を持て余したり、
代替テキスト

 こんな時代を先取りしまくったエピソード(詳しくは『ラブプラス 香水』)もあったりして、


 ただの萌え4コマ漫画と侮っていれば、きっと激しく後悔するであろう事は間違いない。

 おっと、ゲームなんか分からないよというキミも心配召さるな。何を隠そう、この鴛鶯鸚哥丸 秀も、ゲームといえば『東京バス案内(ガイド)』が病的に好きという以外は、まったくの非ゲーマーなんだ。
 そんなボクでも、まったく置いて行かれる事なく、内容に共感すらしてしまうのだから危惧する事はないよ。

 フフ……、百聞は一見にしかず。もしくは、百葉箱って大きさ程の機能はない。
 現在、電撃プレイステーションのHPにおいて、この『日がな半日ゲーム部暮らし』を、全四巻から各一話ずつ(つまり合計60P分も!)試し読みする事ができるので、興味を持たれたならば是非読んでみて欲しい。そしてこの作品の面白さに気付いたならば、是非それぞれの方法で取り上げて頂きたいと思うよ。




 ………………だが。
 この作品には、どうにもキナ臭い人間が約一名存在しているんだ。それは…………そうっ!
 それはこの男、ゲーム部顧問のはたちゃんだ!!

 


 はたちゃんは顧問という立場でありながら滅多に部に顔を見せず、そのため部員たちの間では、
『はたちゃんに触った日は、ゲーム内で様々なご利益にあやかれる』
 とまで噂されるほどの激レアキャラなんだ。

 実際、彼の登場回数は全31話中たったの8話。それも数コマ登場するだけに過ぎないという……正直、居ても居なくても周囲に何の影響も及ぼさない、愚鈍で矮小な存在さ。しかしっ、この鴛鶯鸚哥丸 秀を欺く事だけは不可能だったみたいだゼ!
 ボクの自慢の変態レーダーが、この男に対してBIKKUN! BIKKUN! 強力に反応しているモンね!!

 おそらく部員たちが帰った後、はたちゃんは絶対コントローラーをペロペロしているに違いないんだッ!!
 普段は人畜無害な、生徒に理解のある温厚な教師を装ってはいるが、
「エヘヘヘヘ! 女子高生の握ったプレステのコントローラー、人間工学に基づいたこのグリップ! ペログリップ!!」
と、日がな半日しゃぶっているに決まっている!
 アナログコントローラーを乳首に見立て、今日はかーはら、今日はあっきーと、想定するターゲットを日替わりにしてクリンクリン動かしているに決まっている!
 振動コントローラーを使ったピンポイントへの刺激は言うに及ばす、己の下のジョイスティックの尖頭でゲーム機本体のイジェクトボタンを連打し、CDトレーを何度も何度もOPEN、CLOSE、OPEN、CLOSEさせているに決まってるンだ!!


 滅多に現れないレアキャラを装ってはいるが、夜の部活参加は皆勤賞!

 ゲーム部の部室こそが、彼にとってのプレイステーション!!

 これぞまさしく、S(すンごい!)、C(超すンごい!!)、E(エクスタシー!!!)


 変態ひしめく電撃4コマの中でも、規格外のド変態!


 それがこの男、はたちゃんなんだッ!!

 


 Ah My Goddess! (一体、何てこった!)

 こやつめ、とんだ喰わせモンですよ!
 おそらくは、『はたちゃんに触ると、ゲーム内でご利益があるゾ』という例の噂も、自分自身で発信したに違いあるまい。まったく、激レアキャラどころか激アレキャラじゃないか。
 あぁ……、そんな汚れたエキスの塗り込められたコントローラーやゲーム機で、彼女たちゲーム部員の様に純粋無垢な女子高生が、日がな半日ゲームを楽しんでいると思うとボクはもぅ……、もぅ…………。

 おっと! それじゃあ今回はこの辺で失礼させていただくとしよう。
 フフ……、ボクは教員免許取得の為の勉強で忙しいのでね。 She You!!




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